さかみち

酒を呑んで千鳥足で歩くひねくれた道

豚バラの味噌漬け

基本的にずぼらだ。

仮に自由に飛び回る翼が生えていても飛びもしないと思えるぐらいにずぼらだ。

だからなのか、ほっといたら勝手に完成するツマミを好んで作る。

ただ、味はなかなか優秀だったりする。

 

豚バラが安く手に入った。

そんな時には豚バラの味噌漬けを作る。

 

豚バラを蒸し器に、ただ置いて、ただ火をかける。

だんだんと立ち込めるとんこつラーメン屋のような匂いを宛てにしながら酒をやる。

 

蒸し始めて、3機目の飛行機が私の頭の上を無断で横切ったぐらいに火を止める。

 

ぶんぶんと、、、いまいましい。

 

タッパーに味噌をみりんで適当に伸ばして泥のようにする。

伸ばしていると、なぜか泥に親近感を覚えて酒が進む。

タッパーに豚肉を移して、泥を塗りたくる。

 

冷蔵庫にでも入れて冷えたらちょうど良い塩梅だ。

 

泥まみれになった肉を綺麗にして、スライスしてやり、ネギでも、胡麻でも好きにかける。

唾をのみこみ、酒をグラスにつぐ。

 

そしてちょうど4機目の飛行機が私の頭の上を無断で横切った。

今の私は彼らに同情していた。