さかみち

酒を呑んで千鳥足で歩くひねくれた道

キュウリとチクワ

少し呑んだ後に入った店でつきだしとして出てきた。
不思議な落ち着きを覚えて以来、実は好物だ。
チクワにキュウリを入れて適当な大きさに切ってある。
ワサビやたたいた梅を添えてあるとなお良い。

しかし、ぱっと出てくるとなんか侘しさを感じる一品である。
何故これを店に入って食べなければならないのかとか考えてしまう。
うちの店でメニューに書いていても頼む人は皆無に近い。

だけれども、私にとってはなんとなくそんな侘しさが自分と重なって酒がすすんだ。

世の中には鯛のお造りみたいな人もいれば、北京ダックみたいな人もいる。
そう私はスーパーに100円で4本入ったチクワにキュウリを無理やりつっこまれた、そんな彼に似ていると感じるのだ。

なんか、落ち着くだろ?